2012年8月2日木曜日

民主党州と共和党州

同じように共和党を強く支持すると答えたアメリカ人は、いつでも一四パーセント前後である。必ずしも強く支持するわけではなしがどちらかといえば支持するという比較的弱い支持者を入れて計算した場合も、その数字は驚くほど一定している。

民主党の支持者はたえず五七パーセント前後で、国民の過半数を超える者が継続的に民主党の支持者だということになる。自分はどちらの政党にも属さないとする独立派が、いつの世でも八パーセント前後いたから、アメリカの共和党の支持者は継続的に三五パーセント前後ということになる。

すなわち、アメリカには過半数を占める大きな民主党支持の集団がいて、共和党を政党として支持するのは、少数派というほどではないにしても、比較的少ない数の人間たちであるという実態がこの数字から浮かびあがってくる。

民主党州と共和党州

アメリカの政党支持率は安定しており、永年にわたって変化しないという状況は、州単位の政治ではもっと顕著に現われる。アメリカの家庭のように、それぞれの州には一定の傾向といったものがあるが、ここに見られるのは圧倒的に民主党が優勢であるという状況である。

先ほどの五七パーセントが州単位でも正直に反映されている。たとえば、選出される州知事がいつも決まって民主党出身者であり、過去三〇年以上にわたってこの傾向が続いてきた「民主党」州というのは、次のような州である。

アラバマ、アーカンソー、フロリダ、ジョージア、ルイジアナ、ミシシッピー、ノースカロライナ、オクラホマ、サウスカロライナ、テネシー、テキサス、バージェア、ハワイ。少なくとも二五年以上にわたって民主党の州知事を出してきたという、相当民主党よりの州というのもある。

アリゾナ、コロラド、コネチカット、ケンタッキー、メリーフンド、ミズーリ、ニューメキシコ、オハイオ、ロードアイランド、ウェストバージニア。このほかにも、どちらかといえば民主党が強いという州は、アイダホ、インディアナ、マサチューセッツ、ミシガン、ネバダ、ニュージャージー、ニューヨーク、ユタ、ワシントン、ワイオミングなどである。

反対に共和党が圧倒的に強い州というのも、民主党支持の州ほど数は多くないが存在する。たとえばカリフォルニア、カンザス、ミネソタ、ニューハンプシャー、オレゴン、サウスダコタ、バーモント、ウィスコンシンなど。

しかし急いでつけたしておかねばならないのは、だからといって、いつも確実に民主党の大統領が選出されるわけではないということである。